このブログではこれまで、「薬膳ってなに?」「気・血・水とは?」など、
薬膳の基本をゆるっと解説してきました。
今回からは、いよいよ“日々の具体的な不調”に薬膳でアプローチしていくシリーズがスタートです!
その第1弾は、私自身もずっと悩んできた「むくみ」「下半身の重さ」「脚のだるさ」について。
とくに40代に入ってから、「夕方になると脚がパンパン」
「梅雨どきは体が重くて仕方ない」といった声をよく聞くようになりました。
実はこれ、単なる加齢ではなく、体の中の水分バランスの乱れが関係しているかもしれません。
むくみ・だるさは、薬膳でいう「痰湿」が関係?
薬膳の考え方では、体の中に余分な「水」が停滞すると、
むくみや重だるさといった不調が現れやすくなります。
その代表的な状態が「痰湿(たんしつ)」タイプ。
まさに私がこのタイプです。
私が気づいた“痰湿体質”のサイン
40代に入ってから、こんな不調が増えてきました:
- 朝からなんとなく体が重い
- 雨の日や湿度が高い日は特にだるい
- 食後にお腹がぽっこりして、胃が重たい
- 舌が白っぽく、歯の跡がつく
- むくみやすく、手足が冷える
最初は「疲れてるのかな?」「寝不足かな?」と軽く考えていたのですが、
薬膳を学ぶうちに「これは痰湿では…?」と気づきました。
「痰湿」って何?ざっくり言うと…
痰湿は、体の中に余分な水分や老廃物が溜まっている状態のこと。
本来なら尿や汗、呼吸などで排出されるはずの水分が、体内で滞ってしまうと、
“湿気”のように重く、冷えて流れにくくなります。
中医学では、これは「脾(ひ)」のはたらきが弱っているサイン。
脾は、食べたものを栄養やエネルギーに変え、余分な水をさばく役割を担っています。
つまり、消化力が落ちる → 水をさばけない → むくみ・だるさへ…
という流れです。
痰湿タイプにおすすめの食材
この体質に合った食材は、「余分な水を出す力をサポートしてくれるもの」や
「脾を元気にしてくれるもの」です。
◎おすすめ食材
- 冬瓜(とうがん)
- とうもろこし(ひげも含めて)
- 小豆(あずき)
- 緑豆
- はとむぎ
- しょうが
- 昆布・わかめなどの海藻類
とくに「はとむぎ」と「小豆」は、私の食卓に欠かせません。
ご飯に混ぜて炊いたり、甘さ控えめの小豆スープにしたり、常備しておくと便利です。
私の実践:パンからご飯+温野菜へ
以前の私は、朝食が菓子パンとアイスコーヒー、という日も多く、昼もパスタやパンがメインでした。
でも、それを「ご飯+味噌汁+温野菜」に変えてから、
夕方の脚のむくみや、雨の日のだるさがぐっと軽減!
特に感じたのは、「冷たい飲み物を減らすこと」の大切さ。
冷たい麦茶をやめて、温かいお茶に変えるだけでも体の重さが違います。
食べ方のポイントは「温・淡・軽」
痰湿タイプの私は、こってり系や揚げ物、チーズ系の濃い味が大好き。
でも、薬膳的にはこれらは「湿」をためこみやすい食べ物。
「温かい」「あっさり」「軽め」の食事を意識してから、朝の目覚めもスッキリ、体も軽くなりました。
完全に我慢するのではなく、バランスよく“調整していく”のが薬膳の考え方。
無理せず、でも意識して、が続けるコツです。
「下半身の重さ」は心と体の声かもしれない
むくみやだるさは、単なる疲れではなく、「体がちゃんとめぐっていないよ」というサイン。
薬膳では、そうした声に気づき、食で整えていくことができます。
私のように、「いつも体が重い」「気力が湧かない」と感じている方は、
ぜひ一度“痰湿タイプ”を疑ってみてください。
自分の体を知って、整えていく。
薬膳はそのためのやさしいツールだと感じています。
「自分を大切にする一歩」として、今日のごはんから、ちょっとずつ始めてみませんか?
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